輸液の調剤をやったことがない薬剤師はいないでしょう。
でも、どう使い分けているのか説明できますか?
輸液はどうやって勉強すればいいかわかりません
即効性がある「レジデントのためのこれだけ輸液」がおすすめ!
「レジデントのためのこれだけ輸液」は本の構成が良くてスラスラと読みすすめることができます。
途中でつまるところがあっても先ず1周通して読みましょう。
このブログを書いている人は
病院薬剤師歴16年以上! → プロフィール
抗菌化学療法認定薬剤師、NST専門療法士で医療専門書の購入歴300冊以上です。
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読者対象
輸液のこと勉強したことないけど、医師向けの本で大丈夫??
初学者でも繰り返し読めばマスターできる内容です。
本書は研修医を想定していますが、薬剤師でも理解することができます。
本の記載内容や構成がすばらしく、スラスラと読みすすめる工夫がされているからです。
まず1回読むことを目標に詰まっても読んでください。
前半は特に問題なく読むことができます。
後半の尿細管、血液ガス、電解質異常は初めての方は挫折しそうになるかもしれませんが、1周目は通読に徹してください。
もし、本書の内容がスラスラと読めず心配だ…と思った方は「看護の現場ですぐに役立つ『輸液』のキホン」を読んでください。
ブログにレビューを書いてますので参考にしてください。
「レジデントのためのこれだけ輸液」の特徴
最初の「本書の読み方」に記載されている内容は必ず読んでください。
1) 初めから順に読む
2) 遅くても1ヵ月で読みきる
3) 繰り返し読む
レジデントのためのこれだけ輸液
本書は、研修医が最初に読むのを想定した医学書です。
記載の順番や構成に著者の佐藤弘明 先生が徹底的にこだわっています。
- 「今は覚える必要はありません」と記載されているのが良い
- 「重要な部分が何かを意識しないと、役に立たな知識になってしまいます」
→勉強するとき、医学書を読むときに大事な考え方
1周目は通読することだけを考える
覚えることはこれ!って明確にしてくれているので1周目は覚えるポイントを理解することに徹すればいいです。
早ければ1週間で読み終わります。
2周目からより深く理解するために丁寧に読みましょう。
尿細管の項目は詳しい記載があり深い内容になっています。
「1ヵ月で読みきる」は本書に限ったことではありません。
ぼくは、勉強するときは一気に勉強しないと忘れてしまいます。
集中してやりましょう。
おすすめポイント
- これ1冊で輸液の使い分け、電解質異常が勉強できる
- 本書の対象者がどこまで勉強するかを明確にしている
- 輸液の具体的な使い方が書いてある
これ1冊で輸液の使い分け、電解質異常が勉強できる
輸液の調剤するけどぶっちゃけ使い分けわらない…
薬剤師は輸液を調剤することが多いですよね。
集めながら患者の病態や使用目的をイメージできますか?
できたらかなりレベル高いです。
これをイメージするための知識はこの本で勉強できます。
主な内容は下記です。
- 細胞外補充液はどのようなときに使うのか?
- 1号液や3号液を使うときは?
- 輸液が体内のどこにどれだけ分布するの?
- 電解質異常(Na、K、Ca、Mg)
- 血液ガス
- 尿細管の働き
- 各疾患の輸液の選択
本書を読めば、5%ブドウ糖液だけで輸液メニューが構成されている…もしや高Na血症??
注射箋みて考えたり電子カルテをチェックしてより踏み込んだ判断をすることができます。
また、生理食塩液を投与したら細胞内、間質、血管内にどれだけ分布するのかわかるようになります。
その他の輸液も理解できるようになるので有益!
注射箋みて今こんな病態かなと考えるのはいい勉強になりますよ
本書の対象者がどこまで勉強するかを明確にしている
電解質異常って難しそう…どこまで勉強すればいいのかな?
本書は「初期研修医がどこまで行うべきか」を目安に構成されています。
見かたを変えると、薬剤師もここまで最低限理解しておくとよいと考えることができます。
また、1周目は「補足」の項目はとばして読んでOKなど読むタイミングで強弱をつけるところがわかるので無駄がありません。
勉強するからには完璧にマスターしよう!と考えるのはいいですが、時間は有限ですし、自分がどのような支援をしているかで求められる知識は変わります。
院内に専門医がいるなら、コンサルトするまで大きくハズレない初期対応をして専門医につなげるだけでも十分ではないでしょうか。
コンサルトをかける際に、必要な検査と適切な薬物療法を医師と考えやっていけばいいです。
輸液の具体的な使い方が書いてある
どの輸液をどうやって使えばいいのかな…?
輸液の具体的な使い方が書いてあるので明日から使える内容です!
- 初めの10分ですること
- 鑑別
- 各疾患の病態と治療
たとえば、高Na血症の初期治療は具体的に書いてあります。
この本を読むと医師がどのように考えて輸液を選択するのかがざっくりわかります。
先ずは、初期対応をして病態が把握できたら最適な輸液に変更していく流れです。
薬剤師は、医師の処方意図を理解する手助けになることと、輸液の提案ができるきっかけになります。
まとめ
「レジデントのためのこれだけ輸液」は研修医向けでありながら薬剤師の輸液を勉強する医学書の最適解です。
おすすめポイントはこちら。
- これ1冊で輸液の使い分け、電解質異常が勉強できる
- 本書の対象者がどこまで勉強するかを明確にしている
- 輸液の具体的な使い方が書いてある
1回通読して3回読みましょう!そうすれば輸液の理解が深まってもっと輸液選択について医師と話したくなるはずです。
これをマスターすれば輸液のキホンはバッチリです。
読み終えたらこの本もおすすめ
「レジデントのためのこれだけ輸液」を読み終えたら、臨床でよく出会う症例に対応できます。
本書は先ず対応できるようになるために1冊でコスパ良い医学書です。
病態を深く理解するには、腎臓や他の輸液の医学書で勉強することを勧めます。
薬剤師が腎臓を勉強するときにおすすめの本8選に腎臓に関する医学書のおすすめをまとめています。
薬剤師が輸液・電解質を勉強するときにおすすめ本11選に輸液・電解質の医学書をすすめをまとめています。
考える腎臓学
電解質異常がおこったとき、腎臓は何をしているのか?
症例形式で適した治療方法を解説してくれるのが「考える腎臓病学」です。
特に電解質異常の項目は奥が深いのでレビューを見てくださいね!
薬剤師におすすめ本の「考える腎臓病学」は電解質異常の考え方を勉強する名著!にレビューしているので見てくださいね。
より理解を深める!体液電解質異常と輸液
輸液と電解質で神様のような医学書ですね。
正直、通読するのは骨が折れます。
基本をおさえたあと、勉強したい項目を辞書的に使い理解を深めていきましょう。
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