がん薬物療法の教科書的な本、がん診療、レジメン管理、副作用対策、調製・暴露対策と多岐にわたりまとめました。
医師、看護師、薬剤師、医療従事者に役立つ本があります。
がん関連の専門書はたくさんあるので、これ買ってください!という視点でしぼりました。
ここで紹介している本をすべて揃えると、一通りのがん薬物療法に関連する業務の疑問点を解決できますよ。
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病院薬剤師歴20年年目! → プロフィール
抗菌化学療法認定薬剤師、元NST専門療法士で医療専門書の購入歴300冊以上です。
わかりやすい本や他にない切り口の本を見つけるとテンションが上がります。
X(Twitter)でおすすめの本をつぶやいていますのでフォローしてくださいね!

わかりやすい、コスパが高い本を選ぶようにしています!
がんがみえる
「がんがみえる」は、がんの基礎から診断・治療・緩和ケアまでを分かりやすく解説した一冊。豊富な図解と臨床に直結する内容で、医療従事者や学生に役立ちます。
ポイント:
視覚的に学べる:イラストや写真が多く、理解しやすい
がん治療を網羅:手術、薬物療法、放射線治療、緩和ケアも解説
最新の知見を反映:エビデンスに基づく内容
医療者向け:学生、研修医、薬剤師、看護師にも最適
がん医療の全体像をつかむのにおすすめの一冊です。
がん薬物療法看護ベスト・プラクティス
臓器ごとのがんについてとがん薬物療法の副作用対策についてまとめた人気の医学書です。
「看護」とタイトルに付いていますが、薬剤師も使える1冊。
がん診療レジデントマニュアル
がん診療の医学書といえばレジデントマニュアル。
第9版と版を重ねているのが信頼の証。
がん患者に関わる医師、薬剤師をはじめとした医療従事者に必須です。
がん化学療法レジメンハンドブック〜治療現場で活かせる知識・注意点から服薬指導・副作用対策まで
「がん化学療法レジメンハンドブック」は、さすが羊土社の医学書ですね。見やすくて使いやすいです。
こちらもレジメンの内容をまとめて副作用が出現しやすい時期も記載されています。
2025年に最新第8版になります。
版を重ねているのが人気の証!


がん薬物療法のひきだし
がん薬物療法の教科書的な医学書です。
がん、レジメン審査・評価、各種抗がん剤の特徴、副作用対策、暴露対策、緩和ケアと幅広く記載されているので初学者から認定・専門を目指す方まで有用な1冊になっています。


がん化学療法ワークシート 第5版
じほうの「がん化学療法ワークシート」がついに2020年 第5版に改定!
もちろん副作用モニタリングのExcelワークシートもついてます。
これはかなりおすすめ。
改定にあたり執筆者、出版社のご苦労が伺える内容です。
各種がんの代表的なレジメント副作用対策、モニタリングのポイントが書いてあって、実践的なモニタリングシートであるワークシートがこの本の最大の特徴。
がん薬物療法にかかわる方に必須の1冊です。
当院でも重宝しており、おすすめ!
がん化学療法副作用対策ハンドブック 第4版〜副作用の予防・治療から、抗がん剤の減量・休薬の基準、外来での注意点まで
副作用の特徴、対策、出現時期をまとめた1冊。
羊土社のレイアウト見やすいので人気ですね。
免疫チェックポイント阻害薬についても記載あり。


対応の流れと治療のポイントがわかる フローチャート抗がん薬副作用
抗がん剤の副作用に特化した医学書。
発熱(発熱性好中球減少症)、高血圧、悪心・嘔吐、下痢、腫瘍崩壊症候群、電解質異常、末梢神経障害、手足症候群、皮膚障害、血管外漏出などよくある症状や、本書の目玉である九州大学病院のチームICIの免疫チェックポイント阻害薬の副作用対策についても記載されています。


がん薬物療法副作用管理マニュアル
副作用の重症度評価、薬剤の中止・減量と支持療法についてまとめたマニュアル本。
よく見る副作用:発熱、手足症候群、末梢神経障害、食欲不振、下痢、高血圧などの対策について書いてあります。
また、がん薬物療法に関わると、症状がすべて抗がん剤の副作用!って考えがちですが、考えるべき疾患についても記載。これは大事な考え方ですよね。
が薬物療法に関わる方におすすめの1冊です。
2021年3月に第2版がでました!
がん専門・認定薬剤師のための がん必須ポイント
がんの診断、治療、抗がん剤の副作用やガイドラインに基づいた各種がん治療、予後をまとめた医学書です。
がん専門・認定薬剤師の取得を目指している方は必須の1冊。
重要なポイントが箇条書きでわかりやすくまとめてあるので便利ですよ。


免疫関連有害事象irAEマネジメント 膠原病科医の視点から
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)を含むレジメンが増えてき、免疫関連有害事象(irAE)の対応が求められるようになってきました。
irAE腫瘍は内分泌疾患や膠原病のような疾患もあり、診断や対応に難渋します。
本書はirAE対応の教科書のような本です。
この1冊があれば初期対応の強い味方になってくれるでしょう。


G-CSF 適正使用ガイドライン
G-CSF製剤の適正使用は日本がん治療学会のG-CSF適正使用ガイドラインを参照されてください。
書籍もありますが、学会のホームページで確認されるとよいですよ。
がん診療ガイドライン│G-CSF適正使用 jsco-cpg.jp


発熱性好中球減少症(FN)診療ガイドライン
発熱性好中球減少症の対策はガイドラインがまとまっているので参考にしましょう。


がん薬物療法に伴う末梢神経障害マネジメントの手引き 2017年版
日本がんサポーティブケア学会が発刊している、がん薬物療法に伴う末梢神経障害のマネジメントに役立つ医学書。
エビデンスがまとめてあるのでとても助かります。
JASCCのホームページでも確認できますので確認してから書籍を購入がお得です。


がん薬物療法に伴う皮膚障害アトラス&マネジメント
同じく日本がんサポーティブケア学会が発刊している、がん薬物療法に伴う皮膚障害のマネジメントに関する医学書。
写真が見れるのが良いですね。


がん治療に伴う粘膜障害マネジメントの手引き 2020年版
同じく日本がんサポーティブケア学会が発刊している3冊目の医学書は、がん薬物療法に伴う粘膜障害についてエビデンスをまとめた本。


臨床で活かす がん患者のアピアランスケア
アピアランスケアと言う言葉を知っていますか?
がん薬物療法などで脱毛、爪、皮膚の変化など外観に関するケアのことです。
ウィッグ、メイクのやり方やスキンケアなどここが知りたかった!という内容が書いてあり患者さんのマネジメントに役立てることができる医学書です。


根拠にもとづく がん化学療法レジメン作成とマネジメントのてびき〜原文献の読み解き方,支持療法・投与法の標準化,安全な運用・評価の実践
レジメン審査委員会の立ち上げに役立つそちそうな内容ですね。
レジメンの登録、審査、管理をどのようにするのか読みやすさで有名な羊土社が手掛けるとわかりやすい本になります。
なかなかこの切り口の医学書はないのでおすすめです。


抗悪性腫瘍薬の院内取扱い指針 抗がん薬調製マニュアル
抗がん剤の調製に欠かせない医学書です。
調製時の注意点、調製後の安定性。
がん薬物療法の調製に関わる方に必須の1冊で職場で活用されています。


がん薬物療法における職業性曝露対策ガイドライン
日本がん看護学会、日本臨床腫瘍学会、日本臨床腫瘍薬学会がハザードダスドラッグの取り扱いをまとめたガイドラインです。
がん薬物療法をする施設は1冊おいておきましょう。


緩和ケアはこちらの記事をみてください
がん緩和ケアのおすすめの本(医学書)【医師・看護師・薬剤師】





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