病院で受けた血液検査の結果を紙でもらって帰るので患者さんにとって検査値は身近なものになってきています。
「ちょっとこの検査に意味教えて欲しい」と言われたことがある薬剤師も多いのではないでしょうか?
検査値の理解は、患者さんの病態を理解する手助けになります。
また、医師、看護師との共通言語なので勉強して絶対に損しない医学知識です。
臨床推論で病態を理解するために検査値の知識は必須なのでレベルアップしたい薬剤師にも欠かせません。
医学書を300冊以上購入してきた病院薬剤師のぼくが厳選して検査値を勉強するおすすめの本をまとめました。
血算、尿検査に特化した医学書もあるのであなたの欲しい1冊を見つけてくださいね。
医師・薬剤師を想定した記事になっています。
このブログを書いている人は
病院薬剤師歴16年以上! → プロフィール
抗菌化学療法認定薬剤師、NST専門療法士で医療専門書の購入歴300冊以上です。
わかりやすい本や他にない切り口の本を見つけるとテンションが上がります。
Twitterでおすすめの本をつぶやいていますのでフォローしてくださいね!
わかりやすい、コスパが高い本を選ぶようにしています!
薬剤師のための基礎からの検査値の読み方 臨床検査専門医×薬剤師の視点
薬剤師がよく目にする検査項目の解説と症例を通じた具体的な考え方が勉強できる医学書です。
読みやすい構成で初学者の導入本としてぴったりです。
薬剤師が検査値を勉強する1冊目は「薬剤師のための基礎からの検査値の読み方」がおすすめです。
検査値を読むトレーニング: ルーチン検査でここまでわかる
RCPC(Reversed Clinico-pathological Conference)という考え方で検査値を読み、複数の検査値を関連付けて患者の状態を評価して疾患を考える医学書です。
正直1冊目に読むと難しいですが、基本を勉強したあとに読むと飛躍的にレベルアップする本です。
読み物としてもおもしろいですよ。おすすめ!
異常値の出るメカニズム
定番の1冊です。
検査値がどうして異常値になるのか?を解説する医学書です。
辞書的に使用するのがおすすめ。
もちろん通読するととても勉強になります。
臨床検査データブック 2021-2022
診断に役立つための検査、病態を把握するために検査値の理解が深まる医学書です。
正直、通読する本ではありません。
なぜこの検査をするのか?結果の解釈は?など臨床推論にもつなげることができる1冊ですね。
コスパが高い本です!
誰も教えてくれなかった 血算の読み方・考え方
血算(CBC;complete blood count)の異常に特化した岡田 定 先生の医学書です。
「誰も教えてくれなかった 血算の読み方・考え方」が発刊された当初は、ありそうでなかった衝撃的な本でした。
これを読むと貧血に鉄剤をルーチンで出すことはなくなるでしょう。
症例を通じて具体的な考え方と対応がわかります。
薬剤師も理解できる内容なです。
病院薬剤師の方が血算を見る機会が多いので「誰も教えてくれなかった 血算の読み方・考え方」は病院薬剤師におすすめです。
岡田先生は本書以外にも類書をいくつか執筆されているので好みで選ばれて良いですよ。
「見逃してはいけない血算」は比較的新しい医学書なのでこれから買う方はこちらも読みやすくておすすめですね。
また、2021年1月に「時間軸で捉える血算」という時系列で血算の推移をイメージする新しい切り口の本が出ています。
内科医に役立つ! 誰も教えてくれなかった尿検査のアドバンス活用術
尿検査でここまでわかるの!?って衝撃を受ける医学書です。
身体所見や診断の医学書を出版されている上田 剛士 先生の本は良書ばかりですね。
この本を読めば明日から尿検査をもっと活かすことができますよ。
「誰も教えてくれなかった尿検査のアドバンス活用術」を理解するには検査値、血液ガス、脱水で横紋筋融解症になることがあるなど周辺知識がないとスラスラと読めず挫折するので注意しましょう。
薬剤師が活用するなら3項目が直ぐに使える知識です。
- 薬剤に伴う尿の着色
- 尿路感染症の起因菌の推定
- 腎機能障害の予測
本書を読むと尿検査をもっと活用して病態の理解を深めよう!という気持ちになります。
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