病院薬剤師Dの軌跡

おすすめ本や勉強したことを書く病院薬剤師です。

消化器の薬物療法を一気にアップデートできる「medhicina 2019年1月 消化器薬の選び方・使い方」

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消化器病棟の薬剤師は必読の本は

「medhicina 2019年1月 消化器薬の選び方・使い方」

消化器疾患の薬物療法を一気にアップデート!

もちろんその他の診療科を担当する薬剤師もおすすめです。

最近の薬物療法を確認できるのでおすすめ。

症例ベースで3、4ページにまとめてるので気になるところから読めばOK。

初学者は少し読むのに時間がかかるかもしれません。

もう少し詳細が知りたい場合は別の本が必要です。

medhicina 2019年1月 消化器薬の選び方・使い方

  • 対象: 医師、消化器病棟の薬剤師
  • おすすめ度(5段階):★★★★☆
  • コスパ:(5段階) :★★★★☆

おすすめポイントを3つ

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  • 上部・下部消化管、肝胆膵と幅広い疾患をアップデート
  • 引用文献に基づいており、医師の処方意図が理解できる
  • 症例ベースなので臨床に即した内容になっている

上部・下部消化管、肝胆膵と幅広い疾患をアップデート

胃食道逆流症(GERD)や上部消化管潰瘍、腸炎、便秘症のようなCommon Diseaseから、

胆嚢炎や胆管炎、肝硬変、膵炎のような入院加療が必要な疾患、

B型・C型肝炎、悪性腫瘍までカバーしています。

引用文献に基づいており、医師の処方意図が理解できる

引用文献、ガイドラインがあるので、根拠を確認することができます。

時間がない方も安心ですね。

ガイドラインによっては意見が分かれる項目もあるでしょうが、

最新の薬物療法をアップデートする意味では効率が良いです。

各疾患ごとに「研修医・非専門医が押さえておきたいポイント」の項目があるので薬剤師も必読です。

症例ベースなので臨床に即した内容になっている

外来受診時の症状、検査値、診断までの流れ、薬物療法後の経過を書いてるので、臨床をイメージしやすいです。

ガイドライン、薬剤ごとの特徴を解説し、薬物療法の選択までの流れが買いてあり、

最後に「専門医はここまで考えている」の項目があり著者の考えが読めるのが勉強になります。

勉強になったこと

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  • 食道静脈瘤の一次予防に、肝硬変診療ガイドライン2015では、β-blocker、硝酸イソソルビドが提案されている(適応外)
  • 膵石、蛋白栓の溶解療法にトリメタジオン、ブロムヘキシン塩酸塩錠が有効な報告は少数で、慢性膵炎診療ガイドライン2015では安易に使用しないよう提案されている
  • メトクロプラミドは、ボーラス静注よりも持続投与の方が錐体外路症状が少ない(PMID:26373874 )
  • 急性胆管炎と比べて急性胆嚢炎の血液培養陽性率は低く、compromised hostaや院内発症でなければ、軽症例で積極的に採取する意義は乏しいかもしれない(Tokyo Guideline 2018)
  • Tokyo Guideline 2018 では重症度Grade Ⅰ に対するルーチンでの血液培養採取を推奨していない

読み終えたらこの本もおすすめ

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消化器の薬物療法の本はあまりない印象なので、いつも雑誌でアップデートしてます。

消化器疾患は解剖、病態生理を理解すると薬物療法の理解が高まるので、

「病気が見える」で勉強するのがおすすめです。