病院薬剤師Dの軌跡

おすすめ本や勉強したことを書く病院薬剤師です。

「輸液ができる、好きになる」で薬剤師に必須の輸液を勉強する

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「輸液ができる、好きになる」は、

薬剤師が輸液で電解質補正をするために必要な知識が勉強できる本です。

研修医が読む本ですが、薬剤師もおすすめ!

臨床でよくあるケースを書いてるので、

これが知りたかった!って内容が書いてますよ。

最初はとっつきにくいですが、繰り返し読んでモノにしてください!

輸液ができる、好きになる

  • 対象: 医師、薬剤師
  • おすすめ度(5段階):★★★★☆
  • コスパ:(5段階) :★★★★★

初学者は言葉の意味や数字で挫折するかもしれないので★4としました。

おすすめポイントを3つ

  • 臨床でよくあるケースが書いてある
  • Na、Kの異常に対応できるようになる
  • 模擬症例で理解できたか確認できる

フロセミド、カルペリチド、生食、ブドウ糖投与したらどうなりますか?

すごく知りたいですよね!?

ぼくはこれで即買いでした。

薬剤師として、薬の効果を予測できるようになりたかったからです。

低Na血症の3%生食はよく聞く話ですね。

ぼくはシビアな低Na血症をすることがあまりないので、

メンターの先生のやり方をまねて

生食500mlに10% NaCl 20 ~ 40ml 混注する簡便な高濃度の生食を提案してますが、

教科書的には3%生食です。

症例によって変わるでしょうから、ご自身の判断でお願いいたします。

K値の異常もよくあるケースですよね。

GI療法について医師から相談されることがあるので勉強してて損はありません。

酸塩基平衡は血液ガス分析を理解できると視野が広がりますよ。

すごくわかりやすい本があるので別の機会に紹介します。

注意点が2つ

2010年に出版された本なので新しい考え方がでてきてます。

  • "橋中心髄鞘崩壊症"は"浸透圧性脱髄症候群"に現在は呼び方が変わった
  • TTKG(transtubular K gradient)の概念が変わった

特にTTKGは意見が分かれるところでしょう。

TTKGは皮質集合管腔内のK分泌能の指標です。

詳細は省きますが、腎臓が正常な場合

低K血症であればTTKG<3

高K血症であればTTKG>6

この概念を提唱したHalperin 自身がTTKGは正確でないため

up to date でその使用を推奨しないとしてます。

ちなみにHalperinの著書は、あの門川先生が訳本を出してます。

門川先生のブログにTTKGの記事ありました。

ぼくが持っている本では

2015年の「極論で語る腎臓内科」

2017年の「レジデントのための腎臓病診療マニュアル 第3版」

この2冊は、著者がそれをふまえたTTKGの考えを書いてます。

門川先生の2013年の「電解質輸液塾」にも書いてるかもしれませんが、職場にあるのでブログ執筆時点で未確認です。

→特に記載がなかったので、門川先生のブログをご確認ください。

気になる方は、これらの本も確認してみるとよいでしょう。

プライマリーケアや中小病院でTTKGを計算する機会は少ない印象なので、

頭の片隅においといて、いざというときに調べれたらよいと考えています。

注意点があるとしても、

2019年の5月の時点でも売れてる本ですから導入に最適なんでしょうね。

読み終えたらこの本もおすすめ

K値の異常は酸塩基平衡を理解も重要です。

この本がスラスラと読めるなら次はこちらがおすすめです。

酸塩基平衡、水・電解質が好きになる

www.byoyakud-blog.com

電解質異常の処方支援をするため勉強で

いきなり“酸塩基平衡、水・電解質が好きになる”は挫折するかもしれません。

ぼくは“輸液ができる、好きになる”の前にこれを読んだら挫折しました…

研修医向けといえども、1冊目に読んだら、難しい…薬剤師には無理だ…

と、食わず嫌いになってしまいます。

あなたには同じ苦労をかけたくないので…

先に読むらなぜったい“輸液ができる、好きになる”です。

輸液のもっとわかりやすい本をって方は、こちらを読んでください。

www.byoyakud-blog.com