薬剤師に必要な仕事術【他の医療従事者にもおすすめ】

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薬剤師といえども専門知識だけでなく、スキルアップさせる方法を勉強すると飛躍的な成長できます。

この記事は仕事術をまとめたページです。

このブログを書いている人は
病院薬剤師歴16年以上!プロフィール
抗菌化学療法認定薬剤師、NST専門療法士医療専門書の購入歴300冊以上です。

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目次

目標設定とは

新年、新年度をむかえると目標は…抱負は…と新たな決意をする方は多いのではないでしょうか?

ぼくは「ザ・コーチ」と「やり抜く人の9つの習慣」を読んで「目標」の考え方を改めました。

「目標」は「目的」達成の手段です。

悩める薬剤師

言われなくてもわかっていますよ!

では、何のための目標ですか?と聞かれると明確に伝えられますか?

言語化は頭で考えても意外とできないものです。

目標を達成することの本質を言語化してみます。

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「目標」は「目印」

今年の目標は○○です。

その目標は「何のため」に達成するのでしょうか?

「何のために」というのが「目的」です。

つまり、△△(目的)のために○○(目標)を達成する。

具体的に説明しましょう。

たとえば、「休みの日は好きなことをして穏やかにすごしたい」という考えがあったとします。
言いかえて「人生を豊かにしたい」を目的にしてみましょう。

そして、目標を太ったためので「体重を減らす」にしてみましょう。

【目的の例】
人生を豊かにしたい

【目標の例】
体重を減らす

目標の「体重を減らす」は、潜在的に体重が増えて健康に影響を与えることを気にしているとも考えられます。

人生を豊かにする
好きなことをして穏やかにすごすためには時間、お金、健康がなければ満足いくほど楽しめないかもしれません。

健康を失うと目的から遠ざかる可能性があります。
・休みの日に通院して時間をとられたくない…
・医療費がかかると趣味に使えるお金が減る…
・健康を維持するために増えた体重をへらそう…

これを無意識に考えていますが、言語化するのは難しかったりしますよ。

「体重を減らす」という目標が「人生を豊かにする」ための目印です。

目印(目標)は目的という方向に進むための助けになります。

目印があると迷子になりません。

目標は具体的に決める

目標は具体的にしましょう。

「体重を減らす」だとどうなったら目標を達成できたのかわかりません。

評価基準がないと決められませんよね。

「2キロやせる」というように具体的にしましょう。

具体的な基準を決めたら、いつまでに達成するかを決めます。

3か月で2キロやせる」としてみましょう。

期日を決めると達成までの進捗を管理できます。

評価基準や期日は、数字、状態がおすすめです。
(状態の例:1つ下のサイズの服が着れる。)

ただし、無茶な評価基準と期日にしないことを心がけましょう。

結果はさておき、やり抜くことです。

達成できなくても、なぜできなかったのかフィードバックすることで成長につながります。

そして目標は小さく細かく分けましょう。

ひとつひとつが目的達成のためにつながっていきます。

上手くいってもいかなくても振り返りが大事です

目標は目的達成のための手段

目標の本質は目的達成のための手段です。

目的を言語化するのができない方は、自分は何を1番大切にしているのか考えてみてください。

家族とすごす時間が1番なら目的は「家族との時間をふやす」になるでしょう。

仕事で名誉を得ることが1番なら目的は「仕事で成功する」かもしれませんね。

選択の価値は自分が決めるので優劣はありません。

目標を決めるときは、目的は何か?を明確にしてください。
そうすれば明日からの行動が変わります。

この記事を書くきっかけになった本は「ザ・コーチ」と「やり抜く人の9つの習慣」です。
気になった方は読んでみてくださいね。

本は大きな変化をもたらしてくれます。

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努力すること

お笑いコンビの南海キャンディーズの山里亮太さんの「天才はあきらめた」を読んだ感想です。

山里さんは「努力の天才」そう感じました。

相方の山崎静代さんとのエピソードや先輩、後輩の芸人さんとのエピソードも山里さんの人柄を表してて好印象ですね。

  • 努力って素晴らしいな
  • 継続するって素晴らしいな
  • 山里さん素晴らしいな

そう思える本です。

読み終えたとき過去の自分に早くこの本を読め!と教えてあげたくなりました。

多少ネタバレを含みますのでご了承ください。

成功している人は努力している

コツコツと努力を継続して開花した山里さんは、努力の天才ですね。

本書の最後にお笑いコンビ、オードリーの若林正恭さんが、

山里亮太は99%の成功があったとしても1%のミスに注目する。

天才はあきらめた(朝日文庫)

自分の1%のミスを振り返って次に活かそうと考えたりしますか?

なかなかできないですよね。

これは山里さんが、自分は天才ではないとしっかりと自己分析して、努力しているからこそできること。

薬剤師の世界でも活躍している先生方の多くは努力の天才なんでしょうね。

仕事をしてると

  • 才能がないから
  • センスがないから

できない理由を口にしてしまいます。

その方が楽だから。

でも、成長が止まるんですよ。

  • あの人は特別だから
  • あの人は頭がいいから
  • あの人はすぐにできるから

その言葉を言ってしまえばすべておさまるから。

でも、そんなことを考えてる時間がもったいないですよ。

あなたが勝手に天才だと決めつけて、できない理由を考えているあいだいに、あの人は、どんどん努力、勉強を継続して自分を成長させています。

幼少期のころって、発表会を成功させると「がんばったね」って声をかけることが多かった。
できないと思っていたけど、できるようになったんだね!
って思考回路があるからでしょう。

いつからか、大人になっていくと成功しても

  • あの人は天才だから
  • あの人は頭がいいから
  • あの人はすぐにできるから

と口に出して、自分ができない理由にしたり嫉妬したりしがちです。

でも、思い出してみてください。

きっと圧倒的な努力を継続しているはずです。

一定数のアンチは必ずいる

一方で、成功すると一定数のアンチがいます。

ネガティブな意見を成長のガソリンに変える山里さんはすごい。

簡単に真似できませんね。

「まわりを気にするな」と、言いますが、山里さんは「正しい」まわりの気に仕方ができる方。

ネガティブな評価を気にして何もしないではなく、パワーに変える方法を知っている。

本書でも、山里さんのお母様のエピソードが出てきますが、お母様の考え方が山里さんのこの考え方につながってるんだなと感じます。

失敗から学ぶ

山里さんは過去の自分の失敗を認め次に活かしています。

コンビの相方にやったひどい仕打ちは、「うわぁ…」って思いましたが、これは自分も無意識に日常でやってる可能性があるんですよね。
これに気づいて改善するってのは、なかなか難しいです。

気づくって意外と難しいですよ。
特に調子が良いときは。

指摘してくれる仲間の存在が大事ですね。
大人になると注意されることが減ってきますから。
自戒の意味を込めて、気をつけないと。
時間を決めて言葉に記録する習慣を作るのがいいですね。

まとめ

最初からみんなできたわけじゃない。

  • 継続して努力する
  • ネガティブな感情をパワーに変える
  • 自分を振り返る

この3つを学びました。

継続して努力することの難しさを僕も痛感しています。

努力の天才

これが本書の隠れたタイトルなのかもしれませんね。

「諦める力」で自分を活かす場所を選択する

キングコングの西野亮廣さんのVoicy 『何者かになりたければ「勝負どころ」で勝負しろ。 「鍛えない筋肉」を決めた方がいいよ』を聞いて以前から考えていたことを言語化しているなと感じました。

西野さんは、自分のやりたいことができる場所や勝負する場所、強みを活かせる場所を理解しているのが何者かになれるかなれないかの分かれ道だと言っています。

すべてのスペシャリストなるのは大変…

「自分を活かす」場所を考える

【自分を活かすポイント】
・自分のやりたいことができる場所
・勝負する場所
・強みを活かせる場所

これを理解するのが大事なのは、僕も共感できます。

僕は、病院薬剤師として「何者かになりたい」という熱い気持ちがあるわけではないですが、働いている病院で、どの分野で貢献できるのか考えています。

自分の能力を活かす場所や求められていることをマーケティングするのが大事です。
薬剤師なのに看護師と同じように看護の能力、採血のテクニックで職能を活かそう、貢献しよう!と考えませんよね?
そんなことしたら、看護師さんたちから、「助かる〜」というよりも、「薬剤師しかできないことで貢献して!」って言われかねません。

プロ野球選手が、野球だけでなくサッカー、テニス水泳、マラソンでもプロと同じくらい活躍できるように練習するぞ!という話を聞いてどう思いますか?
それと同じです。

自分の強みを活かせる場所を考える

自分の病院の医療の質を分析して、自分の能力は何で活かせばいいのか?求められていることは何なのか?

薬物療法で医師と関わることがありますよね。
医師の専門分野だったら薬剤師は同じくらいの知識を持っていないと質の高いディスカッションできないでしょう。
感染症専門医と抗菌薬のディスカッションするなら、感染症診療の流れ、疾患、検査項目、抗菌薬など多くの勉強をしなければなりません。

その中で、医師といえども専門外の薬剤まで質の高い薬物療法を求められると少し厳しいと言っています。
感染症専門医に糖尿病内科の医師と同じようにインスリンを使いこなす、緩和ケア医と同じように鎮痛剤を使いこなすのは難儀でしょう。
そこは、それぞれの診療科の医師にお願いした方が、質の高い薬物療法ができるという考えですね。

これを僕は、自分を病院に売り込む(能力を活かしてもらう)にはどうしたら良いか考えました。

この分野に詳しい人があまりいないから勉強して相談を受けれるようになろう(経験をつもう)。
感染症の担当医師が一人で院内すべての抗菌薬の相談を受けきれないから、抗菌薬の処方支援にニーズがありそうだな。

このように考えて自分を活かすマーケティングをする感覚です。

僕は200床未満の中小病院に勤務しています。
抗菌薬、輸液(電解質異常)、抗がん剤、緩和ケア、急性期の血糖値コントロール関連で医師から相談されることが多いです。
さすがに、それぞれの分野の専門・認定薬剤師や高いレベルで活動されている方と比較すると知識が不足している部分は認めますが、医師から継続して相談を受けるので日々それに応えています。

それ以外にも心不全の利尿剤の調節やせん妄、DICの治療支援など、中小病院という特徴もあってなんでも薬物療法の相談がきますが、抗不整脈薬や循環器疾患の支援は基本的なことまでしかやりません。

何故か?
僕よりはるかに循環器疾患に詳しく、心エコー、心電図、画像を理解し循環器医師とともに薬物療法に貢献する薬剤師Aがいるからです。
(もちろん、その薬剤師Aも同じように多くの分野の薬物療法の支援をおこなっています)

循環器系の高レベルのことは、薬剤師Aが対応した方が高い質で薬物療法が行われることを僕自身も医師も理解しているので、相談内容によって連絡する薬剤師Aを選んでいる状況です。

さて、この循環器の薬物療法の相談が自分ではなく薬剤師Aにいくことをどう考えましたか?

①勉強して同じくらい循環器で一目置かれるようになってやる!
② 循環器苦手だから自分に相談がこなくてよかった〜

って考える方もいるかもしれません。

①の勉強して同じレベルになるぞ!という考え方
向上心が素晴らしいです。
高いレベルで活躍する薬剤師から教わりながら、経験を積んで成長する機会って貴重ですからね。
僕も同じように基本的なことや薬剤選択の考え方を聞いて勉強しています。

②の相談がこなくてよかった〜という考え方
これは2つの考え方があります。

・「前向きな」 相談がこなくてよかった〜という考え方
・「後ろ向きな」相談がこなくてよかった〜という考え方

「後ろ向きな」相談がこなくてよかった〜という考え方
・わからないから聞かないで…
・わからないと答えて評価が落ちたら嫌だな…
・薬剤師にこんなこと聞かないで

など色々あるでしょうね。
わからないと言うのが「恥ずかしい」「嫌だ」というネガティブな感情が占めています。

「前向きな」相談がこなくてよかった〜という考え方
「前向きな」とはどういうことでしょうか?
これは、「自分の限界をわかっている」ポジティブな感情が占めています。

ただし、ポジティブであればいいわけではないです。

例えば、自分は病院内で「抗がん剤」「緩和ケア」の詳しい人を目指しているから「循環器」は詳しい薬剤師に担当してもらおう。

このような考えがあることが前提だと考えています。
前向きに諦めて、これ以上はやらないという線引をして自分の強み、やりたいことに集中するということです。

「諦める力」について

「前向きに諦める」とはどういうことでしょうか?

為末 大さんの「諦める力」がとても参考になるのでぜひ読んでください。
色々と縛られているネガティブな感情から開放されて、もっと楽に自分を活かすことができるようになります。

為末さんは、このnote執筆時点で400メートルハードルの日本記録保持者です。2001年8月10日の日本記録を超える方はまだ現れていません。

驚いたことに、為末さんは、高校3年生までは100メートル走でトップを目指していました。
しかし、自身の記録の伸びや身体の成長をライバルと比較すると100メートル走では勝てないことを悟ったそうです。

その後、為末さんは、400メートル走、ハードルで勝負することを決めました。
この流れは、100メートルは「諦めた」「逃げた」という見かたができるかもしれません。
しかし、「諦める力」を読むとどう考えて400メートルに転向のかがわかります。

為末さんは、400メートルに転向したのは

「勝ちたかったから」
「勝つことを諦めたくないから」

「勝つ」という目的のために「100メートル」の手段を諦めて自分を活かせる「400メートル」を選ぶ決断をしたということです。

仕事で認められたい、デキる人間と思われたいという承認欲求は誰しもが持っています。
では,全てのことで他の人より優れていると思われたいですか?

「全てのこと」で優れているというのは難しいし,相当な努力をしないと厳しいです。

考えてみてください。

野球が仕事なので野球に関係する練習はスキルアップにつながるので,野球に時間を使った方が良いのは想像できますね。

では,プロ野球選手が全てのポジションを練習してジェネラルな選手を目指すのはいないのではないでしょうか?

「プロ」が仕事のためにファーストだけでなくピッチャー、キャッチャー、外野手もするとなると練習時間が足りないだけでなく、どれも中途半端でプロの質を担保できないのではないでしょうか?

医療の世界でも同様でしょう。
患者さんのために
・医師がやったほうがいいこと
・看護師がやったほうがいいこと
・薬剤師がやったほうがいいこと
・リハビリスタッフがやったほうがいいこと

そして職種の中でもそれぞれの得意分野、強み、求められることがあるので
・がん薬物療法、緩和ケアに強い
・循環器に強い
・マネージメントに強い
・DIに強い
などそれぞれの強みがあります。

少し前の話に戻りますが、僕と循環器に強い薬剤師Aは年齢もそんなに離れていません。
僕が今から循環器を勉強して追いつこう!というよりも、自分に求められていることを伸ばしたり、新しい分野を開拓することに集中したほうが、僕自身や病院、患者さんにとって良いと考えています。

薬剤師Aも同じように抗がん剤、緩和ケアについては僕にお願いしています。
お互いWin-Winの関係で仕事を分けてそれぞれの強みに集中しているということです。

「強み」と言われると高いレベルを考えてしまいますが、まずは「好きなこと」「得意なこと」で貢献することを意識したら良いです。

勉強や経験を積んで自分の強みが何か?
求められていることは何か?

少しずつ自分を活かす場所を理解できればいいではないでしょうか。

為末さんの「諦める力」はそのきっかけを与えてくれますよ

まとめ

薬剤師に必要な仕事術は適宜追加していきますのでよろしくお願いします。

このブログはおすすめの医学書を紹介していきますのでチェックしてくださいね。

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