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「諦める力」で自分を活かす場所を選択する

キングコングの西野亮廣さんのVoicy 『何者かになりたければ「勝負どころ」で勝負しろ。 「鍛えない筋肉」を決めた方がいいよ』を聞いて以前から考えていたことを言語化しているなと感じました。

Voicy - ボイスメディア
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西野さんは、自分のやりたいことができる場所や勝負する場所、強みを活かせる場所を理解しているのが何者かになれるかなれないかの分かれ道だと言っています。

すべてのスペシャリストなるのは大変…

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目次

「自分を活かす」場所を考える

【自分を活かすポイント】
・自分のやりたいことができる場所
・勝負する場所
・強みを活かせる場所

これを理解するのが大事なのは、僕も共感できます。

僕は、病院薬剤師として「何者かになりたい」という熱い気持ちがあるわけではないですが、働いている病院で、どの分野で貢献できるのか考えています。

自分の能力を活かす場所や求められていることをマーケティングするのが大事です。
薬剤師なのに看護師と同じように看護の能力、採血のテクニックで職能を活かそう、貢献しよう!と考えませんよね?
そんなことしたら、看護師さんたちから、「助かる〜」というよりも、「薬剤師しかできないことで貢献して!」って言われかねません。

プロ野球選手が、野球だけでなくサッカー、テニス水泳、マラソンでもプロと同じくらい活躍できるように練習するぞ!という話を聞いてどう思いますか?
それと同じです。

自分の強みを活かせる場所を考える

自分の病院の医療の質を分析して、自分の能力は何で活かせばいいのか?求められていることは何なのか?

薬物療法で医師と関わることがありますよね。
医師の専門分野だったら薬剤師は同じくらいの知識を持っていないと質の高いディスカッションできないでしょう。
感染症専門医と抗菌薬のディスカッションするなら、感染症診療の流れ、疾患、検査項目、抗菌薬など多くの勉強をしなければなりません。

その中で、医師といえども専門外の薬剤まで質の高い薬物療法を求められると少し厳しいと言っています。
感染症専門医に糖尿病内科の医師と同じようにインスリンを使いこなす、緩和ケア医と同じように鎮痛剤を使いこなすのは難儀でしょう。
そこは、それぞれの診療科の医師にお願いした方が、質の高い薬物療法ができるという考えですね。

これを僕は、自分を病院に売り込む(能力を活かしてもらう)にはどうしたら良いか考えました。

この分野に詳しい人があまりいないから勉強して相談を受けれるようになろう(経験をつもう)。
感染症の担当医師が一人で院内すべての抗菌薬の相談を受けきれないから、抗菌薬の処方支援にニーズがありそうだな。

このように考えて自分を活かすマーケティングをする感覚です。

僕は200床未満の中小病院に勤務しています。
抗菌薬、輸液(電解質異常)、抗がん剤、緩和ケア、急性期の血糖値コントロール関連で医師から相談されることが多いです。
さすがに、それぞれの分野の専門・認定薬剤師や高いレベルで活動されている方と比較すると知識が不足している部分は認めますが、医師から継続して相談を受けるので日々それに応えています。

それ以外にも心不全の利尿剤の調節やせん妄、DICの治療支援など、中小病院という特徴もあってなんでも薬物療法の相談がきますが、抗不整脈薬や循環器疾患の支援は基本的なことまでしかやりません。

何故か?
僕よりはるかに循環器疾患に詳しく、心エコー、心電図、画像を理解し循環器医師とともに薬物療法に貢献する薬剤師Aがいるからです。
(もちろん、その薬剤師Aも同じように多くの分野の薬物療法の支援をおこなっています)

循環器系の高レベルのことは、薬剤師Aが対応した方が高い質で薬物療法が行われることを僕自身も医師も理解しているので、相談内容によって連絡する薬剤師Aを選んでいる状況です。

さて、この循環器の薬物療法の相談が自分ではなく薬剤師Aにいくことをどう考えましたか?

①勉強して同じくらい循環器で一目置かれるようになってやる!
② 循環器苦手だから自分に相談がこなくてよかった〜

って考える方もいるかもしれません。

①の勉強して同じレベルになるぞ!という考え方
向上心が素晴らしいです。
高いレベルで活躍する薬剤師から教わりながら、経験を積んで成長する機会って貴重ですからね。
僕も同じように基本的なことや薬剤選択の考え方を聞いて勉強しています。

②の相談がこなくてよかった〜という考え方
これは2つの考え方があります。

・「前向きな」 相談がこなくてよかった〜という考え方
・「後ろ向きな」相談がこなくてよかった〜という考え方

「後ろ向きな」相談がこなくてよかった〜という考え方
・わからないから聞かないで…
・わからないと答えて評価が落ちたら嫌だな…
・薬剤師にこんなこと聞かないで

など色々あるでしょうね。
わからないと言うのが「恥ずかしい」「嫌だ」というネガティブな感情が占めています。

「前向きな」相談がこなくてよかった〜という考え方
「前向きな」とはどういうことでしょうか?
これは、「自分の限界をわかっている」ポジティブな感情が占めています。

ただし、ポジティブであればいいわけではないです。

例えば、自分は病院内で「抗がん剤」「緩和ケア」の詳しい人を目指しているから「循環器」は詳しい薬剤師に担当してもらおう。

このような考えがあることが前提だと考えています。
前向きに諦めて、これ以上はやらないという線引をして自分の強み、やりたいことに集中するということです。

「諦める力」について

「前向きに諦める」とはどういうことでしょうか?

為末 大さんの「諦める力」がとても参考になるのでぜひ読んでください。
色々と縛られているネガティブな感情から開放されて、もっと楽に自分を活かすことができるようになります。

為末さんは、このnote執筆時点で400メートルハードルの日本記録保持者です。2001年8月10日の日本記録を超える方はまだ現れていません。

驚いたことに、為末さんは、高校3年生までは100メートル走でトップを目指していました。
しかし、自身の記録の伸びや身体の成長をライバルと比較すると100メートル走では勝てないことを悟ったそうです。

その後、為末さんは、400メートル走、ハードルで勝負することを決めました。
この流れは、100メートルは「諦めた」「逃げた」という見かたができるかもしれません。
しかし、「諦める力」を読むとどう考えて400メートルに転向のかがわかります。

為末さんは、400メートルに転向したのは

「勝ちたかったから」
「勝つことを諦めたくないから」

「勝つ」という目的のために「100メートル」の手段を諦めて自分を活かせる「400メートル」を選ぶ決断をしたということです。

仕事で認められたい、デキる人間と思われたいという承認欲求は誰しもが持っています。
では,全てのことで他の人より優れていると思われたいですか?

「全てのこと」で優れているというのは難しいし,相当な努力をしないと厳しいです。

考えてみてください。

野球が仕事なので野球に関係する練習はスキルアップにつながるので,野球に時間を使った方が良いのは想像できますね。

では,プロ野球選手が全てのポジションを練習してジェネラルな選手を目指すのはいないのではないでしょうか?

「プロ」が仕事のためにファーストだけでなくピッチャー、キャッチャー、外野手もするとなると練習時間が足りないだけでなく、どれも中途半端でプロの質を担保できないのではないでしょうか?

医療の世界でも同様でしょう。
患者さんのために
・医師がやったほうがいいこと
・看護師がやったほうがいいこと
・薬剤師がやったほうがいいこと
・リハビリスタッフがやったほうがいいこと

そして職種の中でもそれぞれの得意分野、強み、求められることがあるので
・がん薬物療法、緩和ケアに強い
・循環器に強い
・マネージメントに強い
・DIに強い
などそれぞれの強みがあります。

少し前の話に戻りますが、僕と循環器に強い薬剤師Aは年齢もそんなに離れていません。
僕が今から循環器を勉強して追いつこう!というよりも、自分に求められていることを伸ばしたり、新しい分野を開拓することに集中したほうが、僕自身や病院、患者さんにとって良いと考えています。

薬剤師Aも同じように抗がん剤、緩和ケアについては僕にお願いしています。
お互いWin-Winの関係で仕事を分けてそれぞれの強みに集中しているということです。

「強み」と言われると高いレベルを考えてしまいますが、まずは「好きなこと」「得意なこと」で貢献することを意識したら良いです。

勉強や経験を積んで自分の強みが何か?
求められていることは何か?

少しずつ自分を活かす場所を理解できればいいではないでしょうか。

西野さんのVoicy、為末さんの「諦める力」はそのきっかけを与えてくれますよ

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