抗菌薬の調剤をしているとき抗菌薬の特徴を説明できますか?
薬剤師が抗菌薬のことを本格的に勉強するなら「絶対わかる抗菌薬のはじめの一歩」がおすすめ!
医師に大人気の本ですが感染症の初学者、新人薬剤師が最初に購入しても理解できる内容です。
2010年発行ですが、増刷の際に小改訂されているので今でも人気の1冊です。
Kindle版があるのもポイントですね。
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病院薬剤師歴10年以上! → プロフィール
抗菌化学療法認定薬剤師、NST専門療法士で医療専門書の購入歴300冊以上です。
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抗菌薬の基本を勉強する時に読む本

“絶対わかる抗菌薬のはじめの一歩”は
- 感染症診療の基本
- 抗菌薬の特徴と使い方
2つについて記載されてます。
薬剤師は調剤のときに用法・用量からまず考えがちです。
医師の思考順は違います。
たとえば、肺炎を例にしましょう。
【医師の思考】
1. 肺炎と診断して
2. 原因微生物を考え
3. 有効な抗菌薬を選択し
4. 用法・用量を決める
この思考過程で抗菌薬を考えます。
薬剤師は、逆の順番で処方箋を見る方が多いのではないでしょうか?
抗菌薬は、医師と同じ思考過程で考えることをおすすめします。
おすすめポイントを3つ
感染症診療の基本が勉強できる
感染症診療には大事な三角形があります。
【感染症診療の3つの関係】
・感染臓器
・原因微生物
・抗菌薬
どれか1つでも欠けるとロジックが崩れます。
さらに“患者背景”の把握と“適切な経過観察”の理解ができると、より強力な武器になります。
- どのような患者が
- どこの臓器に
- どの微生物が原因で起こった
感染症だから
- どの抗菌薬を
- この用量・用量で
- 何日間使用して
治療する。
この考え方を13ページほどでまとめてあるので短時間で理解できます。
抗菌薬の特徴が理解できる
抗菌薬ごとに作用機序、カバーする菌、特徴をまとめてます。
たとえば
- セフェム系の第1世代〜4世代の違い
- 腸球菌をカバーする抗菌薬は?
- 緑膿菌をカバーする抗菌薬は?
- 嫌気性菌をカバーする抗菌薬は?
これがわかるようになります。
「絶対わかる抗菌薬はじめの一歩」は、薬剤師にも有用だということがわかります。
薬剤師は、薬の使い分けをすごく意識します。
購入する本も使い分けに関する本が多いのではないでしょうか?
調剤のときに作用機序やカバーする菌が思い浮かばなければ繰り返し確認するとよいですよ。
また、関連する感染症についても勉強できます。
少し古い本なので、古い情報はアップデートしておきましょう。
症例で知識の確認ができる
模擬症例で抗菌薬を選択して理解できているか確認します。
少し難しい内容もありますが、解説でさらに理解を深めることができます。
様々な患者背景の症例があるので、勉強になります。
言葉の意味を調べながら読みましょう。
読み終えたらこの本もおすすめ
もう少し読みやすい本がいい方は、以下のどちらかを最初に読むのをおすすめします。
「ねころんで読める抗菌薬」
「絵でわかる感染症」
次のステップに進みたい方は、感染症の処方支援するために他の本で感染症の理解を深めましょう。
次は 「感染症まるごとこの一冊」を読むことをおすすめします。
抗菌薬の使い方を勉強したい方は「これでわかる!抗菌薬選択トレーニング」がおすすめ

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